女性の大学進学が一般的となり就職率が上がっている一方で、女性の離職率は男性より高い。これには様々な問題が挙げられる。まず離職率が高くなる年代は、20代後半から40代が多く、結婚や出産、育児が関係して離職している場合が多い。または、パートなど雇用形態を変え働くこともある。いくら男女平等を掲げている会社であっても、男女格差が大きい会社はいまだに存在する。
さらに離職率を高めているのが、会社の環境である。残業が多く、有給がとりにくい環境では、女性が結婚や出産をしても両立は不可能である。産前や産後のサポートが整っていない環境も離職率を高める。例えば妊娠中は体調を崩しやすく、仕事を休むこともある。産後も、子供の急病で仕事を休まなくてはいけないこともある。忙しい職場だと、休むことに罪悪感を感じたり、肩身の狭い思いをする人もいる。そう言った女性の姿を見た同僚や、後輩などの女性社員は、自分は今の会社で長く働けるのか不安になり、離職を考えるようになるのである。他にも評価制度の基準があやふやで、女性はきちんと評価されていないこともある。成果を上げても、男性の方が早く昇進すると、やる気が無くなってしまう。男女で待遇の格差があると、モチベーションが維持できず、離職の原因となる。モラハラやパワハラなどが行われていても、黙認されている環境も離職の原因となる。
女性の離職率の高さは、会社にとっても大きなイメージダウンとなる。女性の社会進出には、まだまだ課題が残されている。